本ページは広告を利用しています

平等院の見どころと拝観料金、所要時間は?御朱印が5種類もあった!

京都府平等院鳳凰堂

平等院の見どころと拝観料金、所要時間、御朱印情報

京都宇治の世界遺産として有名な平等院。

一度は行ってみたい場所ですよね。

拝観の前に知っておきたい見どころや、料金と時間などの基本情報をまとめました。

御朱印をいただくのであれば、5種類チェックしておきましょう。

平等院とは

平等院とは

平等院が創建されたのは末法初年にあたるとされる1052年。

末法とは釈尊が入滅して2000年以降のことで、仏法が廃れて世の中が乱れるという末法思想思想が流行していました。

天災や飢饉などで、西方極楽浄土の教主とされる阿弥陀如来を本尊とする寺院が盛んに建立された時代です。

平等院は誰が建てたのかというと、時の関白である藤原頼通です。

父である道長の別荘地だった場所に「天台宗平等院」を、さらに翌年には極楽浄土を表す阿弥陀堂を造りました。

平等院は創建時の宗派は天台宗なんですが、その後に浄土宗を兼ね、現在は無宗派。つまり特定の宗派に属さない仏教寺院となっています。

塔頭の浄土院(浄土宗)・最勝院(天台宗)によって管理されています。

平等院は幾度かの修復をされています。ですが平安時代の貴族が建立した寺院が残っているという点ではほかに類を見ません。

さらに鳳凰堂においては仏像と壁画、そして庭園まで、火災などに合わず再建もされずに現存してるんです。その貴重さは唯一とも言えるかもしれません。

数年前に改修されたことで、外観は創建当時と同様になっています。

平等院は「古都京都の文化財」として世界文化遺産に登録されていることでも有名です。

平等院ミュージアム鳳翔館では、国宝や重要文化財、平安時代の極彩色の鳳凰堂を再現したCGや展示を見学することができます。

平等院の名前について

1994年に世界遺産に登録されてからは、外国人観光客が増え、なぜ「平等院」と名付けたのかという質問をよく受けるそうです。

これは、仏の救済が平等ということを意味しています。

念仏を唱えて修行をすれば、誰でも平等に極楽浄土に生まれ変われると信じられているからです。

平等院は阿弥陀如来がおられる極楽浄土をイメージしたものです。

その証となる平安時代の落書きが、修理中に柱から数多く発見されました。全国から見物に訪れた人が彫った痕跡です。

外国人にとって平等の理念とは、フランス革命で市民が獲得した権利だと考えられています。

なので権力者であった頼通が平等を唱えたことが不思議なんだそうです。

平等院と源氏物語

源氏物語の光源氏のモデルの有力候補である嵯峨天皇の皇子の源融は、宇治に広大な別荘を所有していました。

この別荘は融の死後、めぐりめぐって藤原の道長のものとなり、その息子の頼道が改修し、平等院そして鳳凰堂が完成しました。

源氏物語は宇治と縁の深い場所ですが、平等院との関係も無きにしも非ずですね。

平等院の見どころ

平等院の大きな見どころは

  • 鳳凰堂
  • 平等院ミュージアム鳳翔館

となっていて入場時にもらえるパンフレットにも紹介されています。

ですので他を見ずにスルーしてしまいがちですが、意外と見どころは多いですよ!

鳳凰堂

平等院鳳凰堂

10円玉の平等院鳳凰堂

平等院といえば鳳凰堂ですよね。

誰もが知ってる10円玉の表です。昭和26年に日本の代表的な文化財で、特徴のある建物ということで選ばれました。

経典に描かれる極楽浄土の宮殿をモデルにしたもので、極楽の宝池に浮かぶ宮殿のように見えます。

堂内の壁には九品来迎図や極楽浄土図と呼ばれる美しい絵画が螺鈿や極彩色の絵の具で描かれ、透かし彫りの天蓋もあります。

柱にはたくさんの天人が舞を舞ったり、楽器を演奏する童子など52躯の雲中供養菩薩像が懸けられています。

定朝の工房で天喜元年(1053年)に制作されたものです。

現在はどれも色あせていますが、平等院ミュージアム鳳翔館では創建当時の色彩をCGで体験できます。

もともとは阿弥陀堂、御堂、大堂などと呼ばれていて、鳳凰堂と呼ばれるようになったのは江戸時代ごろからと言われています。

鳳凰堂と呼ばれるようになったのは

  • 屋根の上の鳳凰
  • 正面からの形が羽を広げてるように見えるから

というのが由来のようです。

屋根の上の鳳凰

鳳凰堂の屋根の上の鳳凰

鳳凰とは中国古代の想像上の瑞鳥(ずいちょう)です。めでたいことの起こる前兆とされる鳥で、徳の高い君子が一国の王位につくと出現すると伝えられます。

雄を「鳳」、雌を「凰」としてつがいとする場合もありますが、平等院ではオスメスの区別はないそうです。

現在、鳳凰堂の屋根にあるのはレプリカです。本物は平等院ミュージアム鳳翔館で見ることができます。

この鳳凰の南方像は現在の一万円札に描かれているものです。

「人々に幸せや喜びをもたらすという伝説の鳥が、お札になって世界中に流通すれば素敵だと思ったから」という理由で採用されました。

阿弥陀如来坐像

鳳凰堂の阿弥陀如来坐像

鳳凰堂の中央にあるのが平等院の本尊とされる阿弥陀如来坐像(国宝)です。

浄土思想ではこの阿弥陀如来が往生する人を迎えに来てくれるとされています。

寄木造技法の完成者である平安時代後期の有名な仏師「定朝(じょうちょう)」が作ったものと確証があるのは、現存している仏像の中でこれだけです。

平等院型燈籠

平等院型燈籠

灯籠は鳳凰堂前に置かれています。

六角石燈籠で平等院型燈籠とも言われています。

  • 基礎:平安時代末期
  • 竿・中台・笠:鎌倉時代末期
  • 火袋・宝珠:桃山時代頃
  • 基台:近世頃

に造られたとも言われています。

高さは基台から約2メートルです。

平等院ミュージアム鳳翔館

  • 国宝:梵鐘、鳳凰、雲中供養菩薩26躯
  • 重要文化財:十一面観音菩薩

などをはじめとする宝物が展示されていて、入場料金は平等院の拝観料に含まれています。

鳳凰堂の当時の極彩色を表現したCGは圧巻ですよ。

室内は撮影禁止になっているのでぜひ直にご覧ください。

庭園

平等院の庭園

庭園は浄土の世界をこの世にあらわした浄土式庭園で1922年に国の史跡・名勝に指定されました。平安時代の歌人・橘俊綱は「当代きってのものである」とうたっています。

阿字池は極楽浄土にある宝池をあらわしていて、中央にある鳳凰堂の扉を開けると水に朝日が反射します。

反射した光が天井にある円鏡に当たることで中央の阿弥陀如来が神々しく輝いたんだそうです。

当時の日本人にとっての極楽浄土のイメージは、この平等院だったのかもしれませんね。

1990年代から始まった調査後、平安時代の州浜が復元されたので、現在は当時と同じ形状だということです。

つまり今見ているのは当時と同じ風景ということですね。

梵鐘

平等院の梵鐘

切手のデザインにも採用された平等院の梵鐘は国宝です。この梵鐘は高さ約2メートルで銅製。

天下の三名鐘「音の三井寺、銘の神護寺、姿形の平等院」のうちのひとつで、平等院ができた前後に造られたものと言われています。

鳳凰や飛天、獅子や唐草などの文様が浮きあがるように彫刻されています。

傷みの不安があることから現在鐘楼にあるものは複製品で、平等院ミュージアム鳳翔館にあります。

扇の芝

 

この投稿をInstagramで見る

 

平等院 Byodoin Temple(@byodoin_temple_official)がシェアした投稿

源頼政は高倉宮以仁王を奉じて平家追討の兵を挙げたものの、平家軍に追撃されここで自刃しました。

軍扇を広げて「南無阿弥陀仏」と唱えたことから、「扇の芝」と名付けられています。

お墓は平等院の最勝院にあります。

これをきっかけに諸国の源氏や大寺社が蜂起し治承・寿永の乱に突入し、平氏は滅びることになります。

六角堂

六角堂は壁などはなく東屋のような瓦葺の建物です。

これは1902年(明治35年)~1907年(明治40年)に行われた鳳凰堂の翼廊の解体・修理の際に出た廃材を利用し建てられたものです。

柱を組むための穴があいてますね。

その他

重要文化財である観音堂と養林庵書院は非公開なので外観を見るだけになります。

観音堂は平等院が創建された当時本堂があった場所で、鎌倉時代前期に本堂跡に再建されました。平安時代後期に造られた本尊十一面観音立像が安置されていましたが、現在この仏像は平等院ミュージアム鳳翔館にあります。

養林庵書院は伏見城の遺構と伝えられ、障壁画は宇治市指定文化財です。床の間には雪景山水図、襖に籬(まがき)に梅図、天袋に花卉(かき)図が描かれ、作風から狩野山雪工房とされています。2012年に奉納された山口晃筆「当世来迎図」襖絵12面もあります。

そして羅漢堂は宇治市指定文化財です。保護の観点から特別公開のときだけ見学することができます。

平等院のおすすめの時期や行事

平等院の四季折々の花や風景が楽しめる時期のおすすめと、鳳凰堂の行事を紹介します。

  • 2月~3月 室町椿
  • 3月上旬~下旬 ぼけ
  • 3月下旬~4月上旬 桜
  • 4月下旬~5月上旬 藤、つつじ
  • 6月上旬~8月下旬 ハス
  • 5月下旬~9月 スイレン
  • 8月下旬~9月 百日紅
  • 11月中旬~12月上旬 紅葉
  • 12月~2月 山茶花
  • 12月下旬~2月 雪化粧

一年を通してこのようになっていますが、有名な藤、珍しい平等院蓮、美しいライトアップは注目です。

砂ずりの藤

 

この投稿をInstagramで見る

 

平等院 Byodoin Temple(@byodoin_temple_official)がシェアした投稿

平等院の藤棚の藤の花は宇治市の名木百選に選ばれています。

藤の花は樹齢約250年で通常ゴールデンウィークが見頃です。

藤の花は藤原氏の代表紋でもあります。

平等院蓮

平等院蓮は江戸時代後期の地層から出土した1粒の種を発芽させたものです。

見頃は6月下旬~8月上旬です。

平等院独自の品種で、とても珍しいので一見の価値ありですね。

鳳凰堂の本尊である阿弥陀如来坐像の後ろに描かれている仏後壁に、この平等院蓮にそっくりな蓮の花びらが描かれています。

ライトアップ

 

この投稿をInstagramで見る

 

平等院 Byodoin Temple(@byodoin_temple_official)がシェアした投稿

紅葉のシーズンに夜間特別拝観のライトアップが開催されています。

池に浮かぶリフレクションは必見です。

桜の時期も2018年に一般公開がありましたが、2019年開催されなかったようです。

夜間は鳳凰堂内部の拝観はできませんが、庭園から幻想的な鳳凰堂を見ることができますよ。

関白忌

関白忌は現在平等院鳳凰堂で行われる唯一の行事となっています。

平等院を創建した関白・藤原頼通を偲んで、命日である3月2日(旧暦の2月2日)に行われます。

鳳凰堂の対岸から一般の拝観者も見学することができます。

平等院の拝観料金と拝観時間

拝観料金

    • 大人600円
    • 中高生400円
    • 小人300円

※団体は100円引き

拝観料には平等院ミュージアム鳳翔館への入館も含まれています。

もしオーディオガイドを借りる予定があるなら「一般拝観料+オーディオガイド割引チケット」がお得です。

鳳凰堂内部拝観は別途ひとり300円が必要です。受付は庭園内にあります。

拝観時間

  • 庭園: 8:30~17:30(受付終了17:15)
  • 平等院ミュージアム鳳翔館: 9:00~17:00(受付終了16:45)
  • 鳳凰堂内部: 9:30~16:10(9:00より庭園にて受付開始)20分毎、各回定員40名

鳳凰堂内部の拝観は先着順(各回定員40名ずつ)となっていて予約はできません。

受付開始は9時からとなっています。

紅葉などの観光シーズンは1時間以上待つこともあるようなので、最初にチケットを入手するのがおすすめです。

平等院は年中無休となっていますが、法要や行事のため鳳凰堂内部拝観ができないことがあります。

平等院の所要時間について

平等院の拝観料金と拝観時間

鳳凰堂の外観、平等院ミュージアム鳳翔館だけを見学するのであれば所要時間は40~50分程度です。

ただし塔頭である浄土院・最勝院や羅漢堂の拝観、御朱印の授与なども含めると90分程度は見ておいた方がいいでしょう。

さらに鳳凰堂内部拝観をする場合は拝観時間自体は15分ほどですが、指定された時間にしか入れないので待ち時間が発生することがあります。

なのでサッと見るだけなら40分ほどですが、まんべんなく周るのであれば2時間ほどかかることもあります。

平等院の御朱印について

平等院では昔から「朱印」ではなく「集印」と呼ばれています。拝観の証明として「印を紡いでいく」という意味だそうです。

集印料は300円です。

御集印の場所

平等院の御集印の場所マップ

平等院では集印所、浄土院、最勝院の3か所で御朱印を頂けます。

集印所で平等院鳳凰堂の御集印がいただけます。

ただし集印所(平等院)以外の2寺は原則不定期での授与となるので、開いてればラッキーだと思います。

平等院の御集印所は、鳳凰堂の対岸からミュージアム鳳翔館の入り口に向かう途中に見つかります。

御集印の種類

  • 平等院:「鳳凰堂」と「阿弥陀如来」の2種類
  • 浄土院:「無量寿」
  • 最勝院:「不動明王」と辞世の句の2種類

平等院の敷地内で全部で5種類もの御朱印があるということですね。

浄土院と最勝院は授与日がいつなのかわからないので、一日ですべての御集印を頂くのはかなり難しいと思います。

さらに繁忙期などは平等院の御集印は「鳳凰堂」のみの受付になることもあります。

御集印の時間

御集印の授与時間は9:00~17:00です。

基本的に書き置きはなく、その場で書いていただきます。

ですので希望人数が多いときは早く締め切ることがあるようです。

平等院の基本情報のまとめ

平等院は藤原頼通が建てたもので、平安時代から残っている貴重な世界遺産です。

見どころは鳳凰堂とミュージアムを中心とした庭園全体。

四季折々で何度も行きたくなります。

拝観料金は600円で、鳳凰堂内部は別途300円。

御朱印は最大5種類ありますが、1日でいただくのは難しいです。

周辺にはもうひとつの世界遺産である宇治上神社など観光スポットがあるので、宇治には時間をとるのがおすすめです。

関連京都宇治の世界遺産 平等院鳳凰堂と宇治上神社をまわる観光モデルコース
関連京都駅から平等院鳳凰堂へのアクセス!宇治駅からは徒歩・バス・タクシー?

京都府

Posted by エシエシ